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the 9th !
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日々の記憶.
夕雲.
2021年7月12日三重県津市.
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#317
#311に書いた残存脂肪酸分析によると、土器の内側から海豚の脂肪が出てきたことがある.
また、鯨の骨も出土するが、「古事記」、「日本書紀」にも鯨という言葉が出てくる.
「宇陀の高城に鴫罠はる、鴫はさやらず、鯨さやる」という、宇陀の高城に鴫罠を仕掛けたら、鴫ではなく、鯨がかかったよという歌の一節である.
この鯨、鯨と漢字で書かれているわけではなく、万葉仮名で書かれており、「古事記」では「区施羅」、「日本書紀」では「久治良」と表記されている.
このため、鯨ではなく、古代朝鮮語で鷹のことだとか、大型獣のことだとか、いや、山鯨、つまり猪のことだとか、いろいろな説がある.
宇陀は奈良県中東部の山地にあり、そのような場所で鯨が捕れるというのは、あまりに突拍子もないことだからである.
うち、山鯨については江戸時代に登場する言葉なので論外だし、あとの2つについては、日本語の音韻変化としてありえない.
したがって、消去法でいくと鯨そのものであるというのは、40年以上前に国文学科の一回生の時に講義で発表した.
原稿用紙2枚にも満たないレポートに優を貰ったのが、今でもこういうことを調べている遠因であるが、一つ、分からないことがあった.
その当時の日本人も捕鯨をしていたかということである.
これについては、流れ着いた鯨を利用していた可能性もあると思っていたが、長崎県壱岐の原の辻遺跡から見つかった甕に、捕鯨の様子らしきものが描かれていることが2000年に発表された.
また、6-7世紀に築かれたとされる、同じく壱岐の鬼屋窪古墳の壁には、捕鯨の様子が線刻されている.
さらに、宇陀からさほど遠くない、縄文晩期の橿原遺跡からも鯨の骨が見つかっていることから考えても、古代人は鯨を食べていたのだろうと思う.
2021.7/21
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最近の更新
現在「辞令公報」、「官報」の記載により人名事典の更新を中心に行っています.
7/18鈴谷(更新中).7/12長門.6/23能代.6/19日進.6/10人名事典あおや〜.6/6天龍.
6/3人名事典かねた〜.6/1水無月.5/31呂40-9.5/30潜水艦基地隊.5/29熊野.5/26しま〜.
三重の軍事遺跡を訪ねて.
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